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『日本歯技』2019年7月号巻頭言



歯科技工士と教育

 私たち歯科技工士は現在、2年以上の専門教育を受け国家資格を取得している。かねてから、2年制の専門教育ではカリキュラムの総授業時間数が不足と疑問視されてきており、特に近年は、修業年限を3年以上にすべきと動き出している。教育時間を増やすことによって、歯科技工は今まで以上に社会に貢献し、患者に安全・安心を提供できるものと確信する。
 他方、就業年限の延長によって、学校や保護者への負担等の様々な影響も考えられるが、現在の状況は全ての歯科関係者にとって決して良い環境とは言えず、何らかの大きな対策・行動を起こす時期であろう。現実に、数年前までの教育には無かったカリキュラムでデジタル関係等の科目が必修科目に入っており、既存の必要な科目時間数への影響を懸念せざるを得ない。
 修業年限を3年以上に延長するには、ほとんどの関係者が理解できる方策を示さなければならない。そこで、同じ歯科専門職で修業年限の延長を行った歯科衛生士を参考に考えてみたい。
 歯学の進歩による相応しい歯科衛生士の養成を目的とした教育内容が増加したことに伴い、歯科衛生士学校養成所指定規則が改正(平成17年4月1日施行)され、平成22年には全ての養成機関が3年制以上となり、平成25年3月の卒業生は3年以上の教育を受けた者となっている。その後、歯科衛生士法の一部改正(平成27年4月1日施行)によって、歯科衛生士の活躍の場は拡大し、医療人としての必要性が増大し保健に貢献している。
 歯科技工士学校養成所も3年以上に修業年限を延長することで、まずは激減した実技教育訓練時間を回復させ、加わった機材知見の基礎を共有させること、さらには、やり甲斐を持たせる業務を検討することよって、患者のニーズに答えられる医療人となりうる。歯科技工士の最低3年制への改正は、単に年限を増やすのではなく、遥か以前からの不足の回復、足りなかった基礎科目の補充によって、患者に質の高い歯科補てつ物等を持続的に提供するためである。
 平成から令和へと時代が変わった。歯科技工士も次世代のために変化する時期である。
 
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