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『日本歯技』2019年11月号巻頭言

『日本歯技』2019年11月号 巻頭言
 
歯科技工士の働き方意識改革

 9月28日に最終回を迎えたNHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」で草刈正雄さん演じた泰樹さんのセリフ「ちゃんと働けば必ずいつか報われる日が来る。報われなければ働き方が悪いか、働かせる者が悪いんだ。そんなとこはとっとと逃げだしゃいいんだ」が、視聴者の共感を呼んでいるようだ。ドラマでは、創成期のテレビアニメ制作現場も登場し、労使問題等も背景として少々だが描かれている。
 歯科技工業界は長年、長時間労働や低賃金(収入)問題などが、解決することなく続いてきた。他業種と比較したデータにおいてもそれらが裏付けられている。しかし、それらのみではなく、働く環境/職場環境としても質的に劣っていると思われる傾向がある。
 歯科技工業界の会合や歯科技工所経営者と話をする機会に、仕事環境をどのように整え、働きやすい職場を作り上げるかについて問うと、意識の在り方に大きな格差・落差があるようだ。若手の歯科技工士の離職率の高さが業界の悪しき特徴として挙げられることは、歯科技工業界が「世間並」と乖離していることの証なのだろう。
 今、働き方改革のための諸政策が政府から提案されている。さらに社会は職場環境、職場組織のあり方を注視し、不正、不公正、セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)、パワーハラスメント(パワハラ)、社会的責任の果たし方等々、様々な観点から組織・職場をその俎上に上げている。職業としての歯科技工士の社会的存在意義を訴える我々の側に弱点があるならば、社会的存在として失格であり、我々の訴えの持つ力は弱いものとなる。問題を解決する力を強いものとしていくためには、我々歯科技工士自身の自己改善、自己改革の弛まぬ努力が求められる。
 冒頭に記した泰樹さんのセリフが世の共感を呼ぶのは、誰もが手にすべき普遍的な働く場のあり方が広く、そして鋭く問われている時代の象徴なのではないだろうか。歯科技工業界とその周辺の職場を「あかるい職場」としていくための努力を、さらに前に進めなければならない。
 
※あかるい職場応援団/厚生労働省(https://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/)
 

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