『日本歯技』2022年11月号巻頭言

『日本歯技』2022年11月号 巻頭言

歯科技工士の業務改善に関する動向

 公益社団法人日本歯科技工士会は折に触れて国政に要望を行ってきた。その中に「歯科医師と歯科技工士の連携を推進し、より質の高い歯科医療を提供する観点から、臨床に関わる業務を含む歯科技工士の業務のあり方について、具体的な検討を行うこと」という要望がある。これに応えて厚生労働省は平成29(2017)年から「歯科技工業の多様な業務モデルに関する研究」を実施し、平成30(2018)年からは「歯科技工士の養成・確保に関する検討会」を設置した。さらにこの検討会の報告を踏まえて令和2(2020)年「歯科技工士の業務内容の見直しに向けた調査研究」を行った。
 この調査では歯科技工士、歯科医師ともに8割以上が「歯科技工士がチェアサイドで診療の一部に携わること」に賛成であった。また、その様々な業務について「必要な教育・研修を受ければ歯科技工士が行っても良い」と回答した割合は歯科医師のほうが高かった。令和3(2022)年から実施されている「歯科技工業務の調査研究」の結果は、同じく令和3年からの外部有識者を含む「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会」においても議論される。
 歯科技工士を取り巻く労働環境は依然として厳しく、若手の歯科技工士の就業者数減少対策、歯科技工所の労働環境の改善及び生産性の向上は喫緊の課題となっている。
 厚生労働省は、歯科技工所の業務形態等の改善計画に基づくモデル事業を検証等することにより、全国の歯科技工所の業務形態等の改善に資する適切な方策等を調査・検証し、その結果をとりまとめ、歯科技工士の働き方改革を推進することを目的とする「歯科技工所業務形態改善等調査に係る検証事業」を平成31(2019)年度から公募しており、4年目となる今年度も日本歯科技工士会がこの事業を受託し取り組んでいる。
 この結果は日技HPでも公表されるとともに、前述の「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会」にも報告され、今後の政策に反映される。
 このように、関係団体や有識者も取り込んだ地道な活動があって、我々の要望が実現に向かうのである。業務形態の改善に取り組む際の参考にされ、是非積極的に関わっていただきたい。
 
 

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