2014年入れ歯感謝デー市民公開講座

 2014年10月4日(土)、六本木ヒルズ内にあるテレビ朝日イベントスペースUMU(東京都港区)において、日本歯科技工士会主催の「2014年入れ歯感謝デー市民公開講座」が開催されました。
 今年が三度目となる恒例イベントも、回を追うごとにその趣や様相を変えてきましたが、今回は市民参加体験型として企画されました。この時期の市民公開講座開催の起源は、2005年の「歯科技工士法制定ならびに日技創立50周年記念大会」において、「108をイ・レ・バと読む」ところから10月8日を入れ歯感謝デーと制定したことに由来します。
 今年は【歯ッピー入れ歯デー2014】と銘打ち、「知る!学ぶ!作る!入れ歯でハッピー!!」をテーマに、午前10時の合図とともに華やかに幕を開けました。“入れ歯”へのネガティブなイメージを打破し、子供から大人まで来場者の考え方・思いをステップアップしていただくとともに、製作者である歯科技工士の存在を身近なものに感じていただく機会を、子供目線で計画し、皆が楽しめるイベントにと心掛けました。
 今回の市民公開講座には、これまででもっとも多い延べ628名もの方々にご来場いただくことができました。企画から当日の運営までご協力いただいたテレビ朝日映像はじめ関係者の皆さま、趣旨に賛同いただきご後援いただいた厚生労働省、東京都、港区、日本歯科医師会、日本歯科衛生士会、ご協賛いただいた企業各社の皆さま、そして“入れ歯感謝デー”を気にかけていただいたすべての皆さまに感謝申し上げます。
開会式:主催者代表挨拶
 開会式では、主催者を代表して杉岡範明日技会長が、「本日はご来場いただきありがとうございます。当会は、創立50周年の2005年に、10月8日を『入れ歯感謝デー』と制定しました。入れ歯などによって、美味しくものが食べられる。楽しく会話ができる。そのことに感謝する記念日です。当会では、この日を中心に歯科技工士という職業を知っていただくとともに、歯科医療および口腔保健等の重要性について知っていただくための情報発信事業として、市民公開講講座を開催しています。人の顔かたちが異なるように、歯の大きさや形、噛み合わせや咬合はさまざまです。歯科技工士は歯科医師の指示の下、それぞれの患者さんに適した、オーダーメイドの義歯やクラウン、ブリッジなどを作成し、修理し、加工しています。歯の健康維持は、人が健やかに暮らし、快適に過ごすために極めて重要です。歯と口腔機能の維持を通して全身の健康を保つために、歯科医療は大切な役割を果たしています。歯科技工士は、この歯と口腔機能の維持、そして咀嚼部分の大きな担い手です。どうか、この記念日に改めて入れ歯やクラウン、ブリッジなどの大切さと、係わっている歯科技工士に想いを馳せていただきますようお願い申し上げ、ご挨拶といたします」と挨拶を述べました。
開会式:来賓挨拶
 来賓挨拶として、公益社団法人日本歯科医師会・三塚憲二副会長と公益社団法人日本歯科衛生士会・金澤紀子会長よりご挨拶をいただきました。
 三塚副会長は、地域包括ケアシステムがスタートするにあたり、高齢者が地域において在宅で健康な生活を送っていただくために歯科の果たす役割と、歯科三団体がチーム医療の形の中で手を取り合って国民の健康を守っていきたいと述べられ、「今後もこの素晴らしいイベントが国民に広く知られるようになることを祈念します」と締めくくられました。
 また金澤会長は、長寿社会における平均寿命と健康寿命の差異から健康の重要性と歯と口の健康についてお話をされ、健康の入り口は歯と口にあり、「噛むことが大事」ということを国民の方に知っていただくことが大事だと話されました。そして、そのことを歯科三団体がチームとしてアピールしていくためにも、このようなイベントが大事であるとのエールをいただきました。

  
開会式:終身会員表彰
 日本歯科技工士会では、長年にわたり日本歯科技工士会とともに歩み、終始変わることなく会を支え続けてくださっている終身会員の方々に敬意を表し、専用の会員バッジを贈呈しています。今年度新たに終身会員となられた方々を代表して国府田知生氏と鎌田栄幸氏(ともに東京都技)にご登壇いただき、杉岡会長が感謝の言葉を述べバッジを贈呈しました。

 
入れ歯の作り方セミナーとクイズ大会「学んで歯ッピー 108のしくみ!」
 開会式の後、ステージ上において、MCの女性の進行の下、「学んで歯ッピー 108のしくみ!」と題し、入れ歯の作り方セミナーとクイズ大会が行われました。MCとの掛け合いによる和やかな雰囲気の中、来場者参加型のクイズ大会が行われ、来場者の方々に歯や口腔の健康に関する知識を学んでいただきました。また、石川功和氏(東京都技)により、入れ歯の作成過程の一部が実演披露されました。
 10分程度の講座が1時間ごとに全6回行われ、歯科技工と歯に関する問題に、子供はもとより大人の方々も童心に帰り、解答権を得るために挙手をする仕草は、とても微笑ましい光景でした。

 
石膏手形模型製作「作って歯ッピー 世界で一つだけの手型!」
 昨年に引き続き東京都技の会員に協力していただき、来場した子供の手型を印象材で採り、石膏造りの台座を施した上でプレゼントしました。中には訳も分からず椅子に座らされ、印象材のひんやりした感触に目を白黒させたり泣き出したりする子も。また、六本木という場所柄、外国の方も多く来場されましたが、見事な出来栄えに感嘆の声をあげられていました。当初の予定を超えて32名の手型が作製されました。

  
技工物展示「知って歯ッピー いろんな108!」
 歯科補てつ物や装置の展示をし、制作方法や機能・材質等の説明を行ないました。モニターを使ってPVも上映したことで、補てつ物の種類の多さとその緻密さが見る人の目を捉え、いくつもの質問をされる来場者もいらっしゃいました。

 
メリープロジェクトと幸せ屋によるアートワークショップ
 昨年に引き続き、特定非営利法人メリープロジェクト協力の下、野菜スタンプと歯の形のお面を使って歯の大切さを学ぶアートワークショップ「幸せ屋とゴシゴシははは!」を開催しました。また、会場内では、メリープロジェクト代表の水谷孝次氏撮影の笑顔の傘やパネルの展示を行ないました。幸せ屋の2匹のウサギたちは会場外でも注目を集め、集客に大いに貢献していただきました。

  
バルーンアート実演とプレゼント
 本会の会員がバルーンで歯ブラシ等を作り、来場者へプレゼントしました。風船の鮮やかな色彩と質感が、子供たちに人気のコーナーとなり、また会場の外でも注目を集め、集客に威力を発揮してくれました。
歯科技工士学校案内
 全国歯科技工士教育協議会の協力の下、関東圏12校の歯科技工士学校の案内パンフレット等を提供していただきブースに設置。来場者に配付と説明を行ないました。
スタンプラリー
 会場内の3カ所にあるスタンプをすべて集めた参加者に、協賛企業よりご提供いただいた協賛品をプレゼントしました。


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